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フィリピン料理から見える世界の歴史 (WRITER・ケオ)

更新:2022/8/31

投稿:2021/6/24

皆さん、こんにちは!

南山大学院のケオです。

 

大学院で言語科学の研究をしています。

そのため、新しく外国の言葉が日本に入ってくることに、とっても興味があります。

料理にも、同じことが起こっているのではないか、と思い調べてみました。

 

フィリピンは、私の興味津々な国の一つです。

調べているうちに、フィリピンは、スペインや様々な国からの影響をたくさん受けていることがわかりました。

 

1566年から1899年までのスペイン帝国の植民地だった、フィリピン。

その影響で、フィリピンの言語のタガログ語は、スペイン語と少し似ています。

 

同じように、フィリピンの伝統料理の味と料理法も「スペイン」っぽいのです。

フィリピン料理を食べたことがある方、思ったことがあるのでは!?

「ちょっとスペイン料理と似てておいしい!」

なんと80%はスペイン料理の影響を受けているそうです。

 

そこで「フィリピン料理がなぜスペイン料理から影響を受けているか」紹介していきます!

 

スペインは、フィリピンと同時にメキシコも支配していました。

フィリピンはちょうど便利な位置にあったことから、アジア、中部アメリカとヨーロッパの交易の場としても使われていました。

その結果、トマト、グリーンピース、チリペッパー、チョコレート、コーン、アボカド、ピーナッツやパイナップルなどがフィリピン諸島に入ってきます。

その後、アジア全土まで浸透しました。

 

フィリピンからは、フィリピンの米、サトウキビ、タマリンド※、ココナッツやマンゴーなどが、ラテンアメリカに持ち出されました。

 

こうしてスペインとラテンアメリカがつながり、フィリピン料理はヒスパニック風※ の料理方法や味を取り入れていきました。

フィリピンのパエリア「アロズ・ア・ラ・ヴァレンシアナ」は、スペインでの作り方と味がほとんど同じです。

一方「ロンガニーザ」 というソーセージは、フィリピン人の口に合うように改良され、元々のスペインの味とは少し違うものになりました。

 

フィリピンには「アドボ」と言うお肉料理もあります。

スペイン語で「漬け込む」と言う意味を持つ「アドボ」

スペイン統治時代にフィリピンの先住民族によって作り出され、今ではフィリピンの国民食です。

漬け込まれ、味が染み込んだ肉は、軟らかくジューシー。

ザ・アミーゴスのフィリピン人スタッフが、

「ザ・アミーゴスのお肉で、夕飯にアドボよく作るよ!」

と教えてくれました。

 

余談ですが、フィリピンにはスペイン以外の影響もあります。

中国の麺を使ったフィリピン風焼きそば「パンシットカントン」

ミニストップが出して一躍有名になったかき氷「ハロ=ハロ」には、日本の小豆が使われています。

フィリピンの大人気ファミレス「ジョリビー」のフライドチキンや、甘めの「フィリピン・スパゲティ」は、フィリピンがアメリカ領だった頃に生まれました。

フィリピン料理は様々な国の料理がミックスされた「フュージョンフード」

植民地時代を色濃く映し出すおいしい料理で、世界中を魅了しています。

 

ザ・アミーゴスでは、フィリピンの食材もたくさん販売しています!

フィリピンのおいしい味、ぜひ体験してみてくださいね!

 

※タマリンド…マメ科の「フルーツ」。7~15cmほどの枝豆を大きくしたような形。味は甘酸っぱく、少しくせのある味で、日本の食べ物でいうと甘酸っぱい梅干しや干し柿のよう。栄養価が高く注目のフルーツ。

※…スペインと歴史的なつながりのある文化・民族・国家。特にかつてスペインに植民地化された国、ラテンアメリカの国々を指す言葉。

 

合わせてこちらも読んでみてね!

 

 

アドボの素で簡単フィリピン料理 ←クリック

 

更新:2022年8月31日

投稿:2021年6月24日

WRITER : ケオ

編集:田中